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りえちゃんの ために
せかいで たった いっさつの えほん
りえちゃん、はじめまして☆
あかるく げんきに そだってね。
2019年1月7日
おじいちゃん おばあちゃんより
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ようこそ! りえちゃん
ようこそ! あかちゃん
なかえよしを・作 上野紀子・絵
クリエイト・ア・ブック
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こうのとりが
りえちゃんを
おとうさんの しょういちさん
おかあさんの ねねさんに
とどけるために
まちだに むかって
とんでいました。
「りえちゃんが うまれる
2019ねん1がつ7にち
ごぜん1じ45ふんまでには
まだ だいぶ じかんも あるなぁ。
ちょっと ひとやすみして いくかな。」
こうのとりは ずっと とびつづけて いたので
つかれて いたのです
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こうのとりは きれいな おはなばたけに
まいおりました。
「きもちのいい おはなばたけだ。」
こうのとりが そういって やすんでいる あいだに
りえちゃんは はいはいして
おはなばたけの さんぽに でかけました。
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りえちゃんが おはなばたけに
はいって いくと そこに きれいな
ようせいの おうじょさまが あらわれました。
「ここからは ようせいの くにですよ。
ようせいで ないと はいれませんよ。」
りえちゃんは
なんの ことだか わかりません。
すると ようせいの おうじょさまは
「りえちゃんを
ようせいに して あげましょう。」
と いって つえを ふりました。
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すると りえちゃんの せなかに
かわいらしい はねが はえました。
はねが はえると
そこに ちいさな はなの ようせいが あらわれました。
「わたしが ようせいの くにを あんないします。」
りえちゃんは
はなの ようせいの あとに ついて
おはなばたけの うえを とんで いきました。
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「ようせいの くにの おともだちに
しょうかいして あげましょう。」
はなの ようせいは りえちゃんを
みんなの ところに つれて いきました。
「みなさーん あたらしい ようせいの
りえちゃんですよー。」
おはなに たくさん ちいさな ようせいたちが
あつまって きました。
あたらしい おともだちが できて
みんな うれしそうです。
「りえちゃんの
かんげいかいを しましょう」
みんなが いいました。
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ちいさな ようせいたちは
りえちゃんの ために
ジュースを つくろうと
たくさん くだものを もって やって きました。
りえちゃんの ための ごちそうです。
「どうして みんな はじめて あったのに
こんなに しんせつに して くれるの?
「だって りえちゃんの
よろこぶ かおが みたいんだもの。」
ちいさな ようせいたちが こたえました。
りえちゃんは うれしくて
ジュースを いっぱい のんで しまいました。
「それでは こんどは みんなで
かくれんぼを しましょう。
わたしが おにに なるから
みんな かくれて いいですよ。」
と はなの ようせいが いいました。
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それを きくと みんなは あっと いうまに
おはなの かげに かくれました。
りえちゃんも いそいで
おはなの かげに かくれました。
でも みんな すぐに
はなの ようせいに みつかってしまいました。
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「こんどは おにごっこを しましょう。」
はなの ようせいが いうと
「こんどは りえちゃんが
おにに なる。」
と りえちゃんが いいました。
「えっ りえちゃんが?」
みんなは おどろきました。
「どうして おになんかに なるの?」
と みんなは りえちゃんに
たずねました。
「だって みんなの よろこぶ かおが みたいんだもの。」
と りえちゃんは こたえました。
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みんなは りえちゃんが
こころの やさしい こだと おもいました。
それで ようせいの おうじょさまが
りえちゃんを ようせいに
したんだと おもいました。
ちいさな ようせいたち みんなは
そら たかく のぼりました。
とりさんが やって きて
びっくりぎょうてんしていました。
りえちゃんは たのしくて たのしくて
いつまでも とびまわって いました。
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あまり とびまわって いたので
みんな つかれて しまいました。
ちいさな ようせいたちは
おはなの うえに まいおりて
おはなの つぼみの なかで おひるねを しました。
りえちゃんの まわりに みんな よりそって
しあわせそうに ねて しまいました。
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しばらく ねて いると
どこからか かすかな こえが きこえて きました。
「りえちゃん。」
「あっ こうのとりの こえだ。」
みんなも
「きこえる きこえる。」
と いいました。
りえちゃんが みあたらないので
こうのとりが しんぱいして さがして いるのです。
「もう いかなくては。」
りえちゃんは いいました。
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「また あそびに きても いい?」
りえちゃんが たずねました。
「でも にんげんに なったら
ようせいで なくなっちゃうから
わたしたちの ことなんて きっと わすれちゃうよ。」
ちいさな ようせいたちが いいました。
「ぜったいに わすれない!」
りえちゃんは おおきな こえで いいました。
「さようなら また くるね。」
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りえちゃんは
こうのとりの こえの する ほうへ
ようせいの くにの おはなばたけから
でて いきました。
すると りえちゃんの
せなかの はねが きえました。
「さようなら また あそびに きてね。」
ちいさな ようせいたちは
りえちゃんに てを ふりました。
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りえちゃんが いって しまうと
ちいさな ようせいたちは
「りえちゃんは
わたしたちの ことなんか
すぐに わすれちゃうよ。
もう ようせいじゃあ ないんだから。」
「そうだよね。はねが ないんだものね。」
と かなしそうに いいました。
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すると そこに また
ようせいの おうじょさまが あらわれました。
そして いいました。
「だいじょうぶ。りえちゃんは
こころが ようせいに なりましたからね。
はねなんか なくても いつまでも
みんなの ことを わすれませんよ。」
ちいさな ようせいたちは あんしんしました。
「そうだよ。りえちゃんは
ようせいの こころを もった
ステキな にんげんに なるよ。」
「そうすれば きっと また あそびに きて くれるよ。」
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りえちゃん
ようせいの こころ わすれないでね!
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りえちゃんは
ちゅうおうびょういんの
すずきせんせいの おかげで
しんちょう 50センチ たいじゅう 3100グラムで
たんじょうしたのでした。
おとうさんと おかあさんは
りえちゃんが うまれて だいかんげきでした。
おじいちゃん おばあちゃん
かよおねえちゃん、りかおばさんがりえちゃんの
たんじょうを
おいわいして くれました。
それを みとどけると こうのとりは
まんぞくそうな かおを して かえって いきました。
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※挿し絵とテキスト形式の内容見本です。